多読100万語では不十分【多読5000万語の男の本音】

1 多読100万語じゃ全然足りません

僕が高校生だったころ、多読という勉強法は世の中にあまり浸透していませんでした。僕自身も多読という勉強法を知らないまま高校を卒業してしまいました。不幸な世代ですね。それから10年くらいが経った今、多読はようやく勉強法として市民権を獲得したようです。というのも、「多読100万語を目指そう」というキャッチコピーをよく目にするのです。

多読に関する限り、世の中は良い方向に変わってきています。ただし、目標が低すぎます。高々100万語英文を読んだところでそんな劇的な能力の向上はありません。僕自身多読を5000万語くらいは積んできましたが、正直言って100万語読んだ時、何もしてこなっかった人たちとの能力の差はそれほど大きく開きませんでした。

「多読100万語」というあまりに低い目標設定をしているキャッチコピーを見すぎてしまったため、実際に多読を100万語した時の学習効果が低すぎて絶望し多読をやめてしまう人も多いのではないでしょうか。

本来ならば多読というのは目標を決めずずっとやり続けるものなのですが、「多読100万語」というキャッチコピーが垂れ流されすぎた弊害かもしれません。

はっきり言います。多読をたった100万語したくらいでは充分な効果は得ることはできません。

2 どれだけ多読をすればいいのか

当然出てくる疑問が「どれだけ多読をすればいいのか」です。この疑問に対する僕の答えは、「どこまでも」です。

多読にゴールはありません。ずっと続けるものです。ただそれだけです。世界の一流の言語学者たちは、参考文献リストから察するに、少なくとも4~5億語は読んでいます。我々も彼らに見習うところがあるのではないでしょうか。

参考までに僕が多読した時の能力の伸びをまとめてみました。

100万語(大学2年時):英文を読むのに抵抗がなくなる。英文を読むスピードが上がる。語彙を調整していない本格的な洋書にはまだ歯が立たない。

1000万語(大学5年時):『ハリーポッター』くらいの簡単な洋書が辞書なしで読めるようになる。

2000万語(2018~19):はっきり覚えていない。『エラゴン』シリーズ等少し難易度高めの作品も読んで大意が分かったはず。

3000万語(2019~20):はっきり覚えていない。『ダビンチコード』等の大人が読むような作品を読めるようになっていたはず。

4000万語(2020~21):言語学の入門書を英語で読めるようになる。

5000万語(2022~):Noam Chomskyの著作を読んで理解できるようになる。簡単な英文を「早読み」できるようになる。(注意:ここでの「簡単な」は Noam Chomsky の本にしては簡単な、という意味。)

3 5000万語でも足りない

これまで多読を続けてきた甲斐もあり、僕の実力は伸び続けました。既に5000万語以上は読んでいると推察されます。そんな僕は今、大抵の本は読んで理解できます。でも、まだまだ力が足りていないなと思わされる局面が多くあります。

研究を本格的に進めていくためには論文を読んでいく必要があります。ただし、残念ながら、難解な論文を読んで理解する力は僕にはまだありません。

極論どんな方法で勉強しても力を伸ばすことはできると思います。リスニングをやっても読解力は伸びますし、ライティングをしても読む力は上がります。スピーキングをやっても4技能全てが伸びていくと思います。(実際にそういう人を見ました。)

しかし、やはり多読をメインに進めていくのが僕の性にあっているのかなと思っています。これまでも多読をやってきましたし、これからも(お金さえ入れば)容易に続けることができます。

スピーキングやリスニングなども無論練習していくつもりですが、今は英語で生成文法の解説書を書きたいと思っています。自費出版は破滅の道なので、英語で書いて、以前のようにブログで発表していくつもりです。

しかし、収益がないとこちらとしても続けられません。以前英語で書いた記事は英語圏の国から安定的にアクセスされ続けています。しかし、収益につながりません。

僕は基本的に amazon アフィリエイトで商品を勧めて、そこで読者に買い物をしてもらうことで小遣いを稼いでいます。ただし、amazon Japan と契約を結んでいるため、アメリカ人やカナダ人からは収益を得ることができません。

だってそうでしょ。amazon USや amazon Canada から買える商品をわざわざ送料3000円追加で払って amazon Japan から買う人はいません。

なので、僕が今狙っているのは Google アドセンスです。アドセンスで広告が表示されるのなら、どこの国からアクセスされようが同じく収益になるはずです。よって、アドセンスの審査に通り次第英語記事を量産するつもりなのですが、なかなかアドセンスの審査に通りません。

昔書いた質の悪い記事が原因なのか、「質の低いコンテンツ」という判定でいつもはじかれます。アドセンス対策に昔の記事をいくつか消したのですが、割と好評だった記事まで誤って消してしまうという2次被害(?)まで発生しています。

とにもかくにも、ライティングにおいては次のステージに進む前にぜひアドセンスの審査に通っておきたいものです。

作成者: hiroaki

高校3年の時、模試で英語の成績が全国平均を下回っていた。そのせいか、英語の先生に「寺岡君、英語頑張っている感じなのに(笑)」と言われたこともある。 しかし、なんやかんや多読を6000万語くらい積んだら、ほとんどどんな英語文献にも対処できるようになった。(努力ってすごい) ゆえに、英語文献が読めないという人は全員努力不足ということなので、そういう人たちには、とことん冷たい。(努力を怠ると、それが正直に結果に出る) 今は、Fate Grand Order にはまってしまっていて、FGO 関連の記事が多い。