1 愚か者どもとの闘いを終わらせたい
『頭に来てもアホとは戦うな! 』という本をご存じでしょうか。
中身は、タイトル通り、頭に来てもバカとは戦うなというものです。
馬鹿と戦ってはいけない理由として著者は、馬鹿は百戦錬磨なので、戦っても決して勝てず、時間と労力を浪費するだけだと述べています。
また、この本の著者は、そうした無駄なことに時間と労力を割くよりも、大切な人との時間を大切にするよう説いています。
僕自身、馬鹿と戦い続けてきました。
YouTube のコメント欄につく、アンチや煽りからのコメントと戦ってきたのです。
その結果、本当に多くの時間を浪費してしまいました。
2 大切な人を亡くして
先日、祖母がすい臓がんのため亡くなりました。
癌が発覚してから、わずか1か月半でのことでした。
最後は苦しまずに逝けたようです。そこが、せめてもの救いです。
祖母は、最後の3週間あまりを、ホスピスで過ごしました。
入った当初は、医者から「あと2週間くらい」と言われていました。そう考えると、祖母は本当によく頑張ったと思います。
最後の時は、あまりにも唐突にやってきました。
亡くなった当日、僕は午後3時頃に祖母の病室を訪れていました。
普段は、学校から帰って来た後、夜8時以降に病院に行くことが多かっったのです。しかし、その日だけ、平日なのに僕は家にいたのです。
もちろん、大学院生ともなれば、ほとんどの曜日は授業がありません。
なので、学校で過ごそうが、家で過ごそうが、成果さえ上げれば、どちらでも構わないのです。(ここら辺が高校生と大学生の違い)
僕は、祖母には申し訳ないのですが、ここ2週間くらいは、授業の無い日でも、なるべく学校に行くようにしていました。
理由は、家のすぐ裏で、新築の家が建造中だったことが挙げられます。
僕はどうやら「聴覚過敏」に当てはまるらしく、普通の人が気にならない程度の音でも、かなり苦痛です。
なので、工事の騒音から逃げるため、授業の無い日でも、学校の図書館で自習するようにしていました。
しかし、何故か祖母が亡くなった日は、工事がなかったのです。
もちろん、足場も残っていますし、家は完成から程遠いです。
しかし、何故かその日だけ、工事の作業員を載せた車は現れませんでした。
そこで、僕は「今日は自宅にいても大丈夫だ」と、午前中は自宅で自習しました。久方ぶりの静けさの中、本当に集中できました。
昼食後、病院へ向かいました。到着したのは2時前でした。
2時から3時過ぎまで、母と共に、祖母のそばで過ごしました。
祖母は、意識がはっきりしていませんでした。つい前日までは、話かけると、時折うなずいたりしてくれたのですが、それが難しくなっていました。
ホスピスでもらったパンフレットを読んで、反応がなくなって1-2日後が危ないということは既に知っていました。
なので、今後1-2日後が危ないと、家族で意見が一致していました。
論文執筆のため、3時ごろ僕は病院を出ました。祖母に「また明日な!」と声をかけて。母は、そのまま祖母に付き添って病院に残りました。母は夜の9時まで祖母に尽きそうつもりでした。
4時半ごろ、母から、「呼吸が止まった」という電話がありました。
つい数時間前の祖母の姿からは、そんなことになるなんて、思ってもみませんでした。反応は薄かったものの、「まだ今日ではない」と