英語の勉強を10年以上続けた結果【爆伸び】【しかし、病む】

(この記事は、雲隠れ系ブロガーである僕の生存報告、並びに近況報告になっております。)

1 これまでのおさらい (多読を始める前)

高校3年時:駿台模試で英語の偏差値が45。

英語の先生から、「寺岡君、英語頑張ってる感じなのに(笑)」と言われてしまう。

今考えると、そう言われてもしょうがなかったと思う。

英語の長文が苦手で、読んでもわからなかった。なので、試験中に寝てしまうことが割とあった。

大学1年(18歳):真剣に英語をやることを決意する。特に目標はなかった。

大学2年英文学の演習で打ちのめされる。ここで病んだ。

洋書には太刀打ちできないことを、この時わからされる。

そして・・・、自分には何が足りないのかが分からなくなる。

大学3年:なんやかんやあって、英検1級受験を決意。この時、自分に足りないものは文法ではなく、語彙だとわからされる。

実際、英検1級レベルの語彙が分かるようになると、洋書に多少なりとも歯が立つようになってくる。

大学4年:またもや、自分には何が足りないのか分からなくなる。

洋書や CNN 等の英語のニュースに出てくる単語のレベルは、英検1級のそれより数段上だとわからされる。

しかし、世間には、英検1級対策より上のレベルの単語帳が、あまりない。(多分、そんなもの売っても、買う人がほとんどおらず、お金にならないからだろう。)

ここで、事実上の詰み。

その時、図書館においてあった多読用の教材を読み始めたのが、多読を始めたきっかけ。

2 多読しまくった結果

かなり実力は伸びた。

だんだん、簡単な洋書が読めるようになってきた。

6000万語くらい読むと、Chomsky の著作を直接読んで理解できるようになった。

2023年は、まるまる1年をかけ、Chomsky の膨大な著作を周回した。何度も何度も、わかるまで同じ論文(本)を読み直す。

20~30周以上読んだ論文も多く、そうやって、Chomsky の言っていることが分かるようになってきた。

しかし、Chomsky 以外人の言っていることがよくわからなくなってしまった。

そんなことがあるのかと疑問に思われそうだが、実際そうだった。

確かに、たとえ Chomsky の論文であっても、一つの論文を20~30周読めば、そのアイデアが分かってくるというものだ。

しかも、Chomsky のアイデアは、同時代の中ではとびぬけてシンプルである。(これは、マジ)

彼の英語が難しいだけだ。

他の人たちは、Chomsky のアイデアを採用して、それを自分なりにアレンジしていることが多い。

ゆえに、Chomsky の分析より複雑になっていることが多い。実際、「Chomsky よりシンプルに分析できますよ」というのを宣伝文句にしている論文や本にはほとんど出くわさない。また、それを実行できる人は、かなり少ない。(いることにはいる。例:Larson)

なので、統語論(生成文法)では、Chomsky 以外の人の著作も、それ相応に難しいことが多い。この場合は、英語が難しいというよりはむしろ、そこに書かれているアイデアが難しい。

生成文法の世界は、読まなければいかない著作がすべて英語である。なので、このころ(2023年秋)自分はこの世界では上に行けないと悟ってしまった。

そこから、ゲーム(FGO) にのめりこんでしまう。(証拠 ↓)

このくらいの時期に、自分は、「(読むべき文献がすべて英語である)生成文法の世界で上には行けないので、その代わりに、FGO の世界で上を目指す」という妄言を吐き始めるようになった。

このころは、本当に悲惨だった。自分の体調の問題も重なり、一日に頑張れるのはせいぜい2~3時間になっていった。

たかが英語文献を読むというのは、自分にとってはこれほどまでに大変なことだったのだ。

そういう状況で書いたのが、以下の修士論文である。(↓)

Chomsky ばかり引用している理由は、彼以外の人が言っていることがよくわからなかったからだ。はっきり言って、情けない。

3 英語を読む力が爆発的に伸びた件

上の論文は、2024年2月となっているが、実際に提出したのは1月である。

原稿を提出した後は、綴りミスなどを修正することは許されているので、そのあたりを修正した最終稿を2月に大学に提出した。

さて、2024年の2月末くらいから、自分でも明確にわかるくらい実力が伸びた。

はじめは、読んでいる本がやけに簡単である、と思っていた。

しかし、今まで1ページ読むのもかなり苦戦していた本も、すっと読めるようになっていた。

例えば、Ian Roberts の Parameter hierarchies and universal grammar 等は、以前はかなり苦労して読んだ記憶がある。

結局全ページを読み終えることができず、途中で投げ出した記憶がある。

しかし、2024年の3月以降は、「なぜこれしきのものにあんなに苦戦していたのか」と思うようになった。

この本だけでなく、かなり幅広い本や論文に対しても同じ思いを抱くようになった。

また、良いものを良いと実感できるようになった。

以前は、どんなに良い本であっても、読んでもわからないので、とにかくしんどくてつらいだけであった。

しかし、今では、内容がある程度分かるし、読む負担も確実に減っているので、かなり楽である。

4 変化の要因

ここまでの実力の伸びは、自分の記憶にある中では初めてである。

なぜこんなに伸びたのかは、自分にもよくわからない。

ただし、この変化が来る1か月前くらいまで、先ほど挙げた論文を執筆していた。

論文執筆時の1日の流れは、「とにかく書けるときに書いて、読めるときに読む」の繰り返しだった。もちろん、英語文献を読んで、英文を書くのだ。

結果、3万語くらいの論文が出来上がった。

確かに、これだけ書けば、ある程度の練習になる。しかも、書くときには、文法、単語の使い方(語法)、読みやすさ、などの要素に気を使いながら進めていくので、漫然に英語を読んでいた時とは、一味も二味も違ったトレーニングができた。

いわゆる「アウトプット勉強法」を実践できていたのかもしれない。

ただし、よく考えてみると、自分が英語を勉強しようと決心してから、10年と半年程度が経過している。

それだけの蓄積があったからこそ、この爆伸びがあったのかもしれない。

最も、最初の2~3年程度は、英語勉強の方法論を模索し、失敗し続けていた「失敗の歴史」ではあるが。(なので、この2~3年を勉強時間にカウントしないという見方もできる)

ただ、「何か一つのスキルを身に着けるには、10年1万時間程度の修練が必要である」と言われているように、僕自身の練習量もこのくらいに到達したのかもしれない。

それくらい、以前とは違うのである。

まとめ:これまでにした勉強量

覚えた単語:多分1万語以上

多読量:6000万語以降からカウント不能になった。(100ページ3万語程度としてカウントしていた)

書いた英文:少なくとも5万語以上

かかった時間:10年半

しかし:現在はイケイケではない

これまでに、だいぶ無茶をしてしまったせいか、心身ともにかなり不調をきたしている。

一日に頑張れるのは、せいぜい2~3時間になってしまった。

(昔は16時間とかやってった。マジ)

かなりもどかしい日が続くが、そういう場合は、割り切って FGO をすることにしている。

現在の目標は、バゼット完成体(レベル120、アペンドスキル2つレベル10)である。とにかく前進あるのみである。進め!

投稿日:
カテゴリー: Hiroaki

作成者: hiroaki

高校3年の時、模試で英語の成績が全国平均を下回っていた。そのせいか、英語の先生に「寺岡君、英語頑張っている感じなのに(笑)」と言われたこともある。 しかし、なんやかんや多読を6000万語くらい積んだら、ほとんどどんな英語文献にも対処できるようになった。(努力ってすごい) ゆえに、英語文献が読めないという人は全員努力不足ということなので、そういう人たちには、とことん冷たい。(努力を怠ると、それが正直に結果に出る) 今は、Fate Grand Order にはまってしまっていて、FGO 関連の記事が多い。