【英検1級レベルの単語を語源で覚える】degenerate ~

・degenerate /dɪˈdʒɛnəreɪt/ verb.

「悪化する・退行する」

degenerate into ~「悪化して~になる」

例)degenerate into chaos 「混沌になる」

解説)

元は、「祖先が持っていた資質を失うこと」で、「衰退する」や「退行する」と訳せる。

OEDによると、この単語はラテン語 dēgenerāre の過去分詞語幹 dēgenerāt- からできたらしい。dēgenerāre は「自分の先祖や血族(race, kind)から離れる」という意味だったようだ。

dēgenerāre は、de ‘away from’ + gener- (genus) ‘race, kind’ からできた単語。

de に関しては、departure (de + part 「分かれる」⇒出発)にも出てくる。

gener- (genus) は「生む」を意味するラテン語。

この単語から、generate 「生み出す」や、generation 「(生み出された物)⇒世代」などができた。

また、ゲルマン語ではグリムの法則という音韻的な変化が働いて、/g/の音が/k/ に変化している。

こうして、king 「一族の長⇒王」、kin「一族」、kind 「同じ一族の者には(親切な)」等の単語ができた。

確かに、「一族」=「生み出された者たち」である。

ここで意図的に脱線してみる。

gen 「産む・生む」関連の語は印欧語族の言語で広く確認されている。

ラテン語では、genus 「産むこと、血族、一族」、古典ギリシア語では γένος (genos) ‘race, kin’ 「種族、血族」。これらすべてが同語源の単語である。

英語やドイツ語、さらにはノルウェー語やスウェーデン語等北欧の言語は、ゲルマン語族 (Germanic) という一派に所属している。

ゲルマン語族と難しい名前で呼んでいるが、実際のところは、Germanic という名前が示す通り、ドイツ語の兄弟言語群だと思っていい。

印欧祖語を話していた人たちは、紀元前3000年くらいに車輪を発明した(もしくは、車輪の概念を他の民族から取り入れた)のち、急速に民族の離散が始まる(唐澤2011)。

そうして散らばって行った先で、色々な語派を誕生させる。語派と難しい言葉を使ったが、方言のまとまりみたいなものである。

はじめは方言くらいの差しかなかったが、時代が経つにつれ、次第に相互にコミュニケーションができないくらいに方言差が広がっていった。

・denounce

・deviate

・diffuse

・dispel

・disperse

・disrupt

・dissolve

例)dissolve a partnership 「パートナーシップを解消する」

・distract

・divert

例)divert attention 「注意をそらせる」

・dwindle

dwindling support 「弱まるサポート」

作成者: hiroaki

高校3年の時、模試で英語の成績が全国平均を下回っていた。そのせいか、英語の先生に「寺岡君、英語頑張っている感じなのに(笑)」と言われたこともある。 しかし、なんやかんや多読を6000万語くらい積んだら、ほとんどどんな英語文献にも対処できるようになった。(努力ってすごい) ゆえに、英語文献が読めないという人は全員努力不足ということなので、そういう人たちには、とことん冷たい。(努力を怠ると、それが正直に結果に出る) 今は、Fate Grand Order にはまってしまっていて、FGO 関連の記事が多い。