最近、哲学にも手を出し始めました。(↓)
A New History of Western Philosophy
上の写真だけ見ると、普通の本に見えます。
しかし、下を見てください。レンガブロックみたいじゃないですか?
もともと4分冊にして出していたものを、一冊にまとめたので、こんなことになっているらしいです。
内容としては、西洋哲学の(ほぼ)全般を広く薄く扱っている感じです。
哲学の理論に深く入っていくというよりは、哲学者たちの生い立ちなどの、人物紹介が主題になっている印象を受けます。
例えば、デカルトは体が弱く、キリスト教の礼拝への出席を免除されていた。その時間に、ベットで考え事をする癖があり、それが彼の哲学理論になっている、などなど。
あまり固く考えることなく哲学のに入っていくことができる読み物として、良いのではないでしょうか。
巻末には、しっかり哲学をやりたい人向けの文献リストがついています。
ちなみに、僕が哲学をやり始めたきっかけは、Chomsky もやっているからです。
というより、彼がハーバードで大学院生をやっていたころは、生成文法なんてものはなく、参照すべき文献も(ほぼ)存在しなかったのです。
なので、当時の Chomsky は、西洋哲学や数学の本を読んで、それらを参考にして、生成文法という学問分野を始めたらしいです。
今でも、彼の論文には、哲学をよりどころにしているとしか思えない主張が散見されます。
要するに、他の生成文法家とは、使っている出汁が違うのです。
僕自身、生成文法の論文を読み、自分でも書いていますが、限界を感じることがあります。
何か、他の人とは違う出汁を使って書かなければ、戦いに勝ち残っていけないと実感しています。
近年、(そんな近年でもないかもしれませんが)Charles Yang という人が、母語獲得の理論と生成文法を掛け合わせて、かなり大きな成果を上げています。
そんな感じです。
要するに、ある分野を一つだけやっているようじゃ、ビッグにはなれなのです。