授業1つで英文100ページくらいの課題が出るのですけど。

1 崩れ去る計画

どうも、京都大学で大学院生をしているヒロアキと申す者です。専攻は言語学です。

自分には二つの目標があります。英語を身につけることと言語学の研究者になることです。

研究者になれるかどうかはさておき、英語力を伸ばしたければ、(1)自分でやる、(2)英語での授業に積極的に出る、(3)英米人の友達を作る、等の方法が有効だと考えられます。

ただし、京大の言語学科が提供するカリキュラムでは(2)が上手く行かなさそうです。その理由は、京大の言語学科では、英語による講義が年間2つしかないからです。半期当たりに換算すると英語で行われる科目は1つしかありません。

つまり、英語力を伸ばすという観点では、京大の言語学科だ提供するカリキュラムは理想的ではないと言えます。

(1)「自分で英語を頑張る」に関しては自分はそれなりに頑張ってきた覚えがあります。例えば、5000万語の多読等です。

せっかく大学にもう一度かえって来たのですから、大学でしかできないことをやってみたいのです。なので(2)「英語で行われる講義に出る」と(3)「英米人の友達を作る」というのを積極的にやって行きたかったのです。

しかし、(2)だけでなく(3)「英米人の友達を作る」というのも難しそうだと分かりました。京大の言語学科には外国人留学生が非常に多く在籍指定すのですが、そのほとんどが中国人か韓国人だからです。

以上のように、自分が立てていた計画がことごと崩れてしまいました。どうしたものでしょう。

2 滝に打たれに行く感じ

京大の大学院では、自由単位という制度があります。例えば僕が在籍する文学研究科(文学部の大学院のこと)言語学専攻では、約10単位(5科目)が自由単位として認められています。この自由単位というものは「自身の専攻以外から単位をとってきてもいいですよ」というものです。もちろん言語学の科目から取ってきてもいいのですが、心理学など言語学以外から取ってきた単位でも卒業に必要な単位としてカウントされます。ただし文学研究科が開講する科目でなければならないという縛りはあります。

さて、この自由単位を「楽勝科目」で埋めることもできるでしょう。現にそうしている人も見受けられます。しかし、僕はこの自由単位を有効に使って、「英語を身につける」という当初の目標に忠実に行動しようと思っています。

今この記事を書いているのが2022年の10月です。後期が始まったばかりで履修登録の時期です。僕は自由単位を英語での講義(又は演習)で埋めました。

僕が履修している科目を列挙することはしませんが、特筆すべきものを一つだけ紹介しておきましょう。歴史学の授業です。この授業は今期最も重たくなると予想される科目です。先生がイェール大学出身のアメリカ人で、授業は全て英語で行われ、課題も全て英語でこなします。なお、受講している学生は4人しかおらず、内訳はフランスからの留学生が2人と日本人が2人です。

この授業に出ている学生が少ない理由も分かります。毎週の課題として歴史学の論文を80-100ページ読まなければなりません。もちろん全て英語で書かれています。自分の研究をやりながらこれだけ英文を読むのは確かに骨が折れます。また、僕の場合はここ最近言語学関連の書籍しか読んでいなかったせいか、言語学以外の論文を読んでもいまいちピンときません。

この授業に加え、今期僕は英語による講義を3科目受講しています。単位にならない科目もあります。英米人は宿題が好きなのか、どの科目もリーディングとライティングの宿題が出ます。さすがに歴史学のそれには遠く及ばないものの、累積すると一週間当たりの仕事量はかなりの物になります。

これだけやってまで僕が英語の科目をとる理由は2つあります。一つ目はもちろん当初の目的だった英語力を上げることに直結するからです。二つ目の理由は特に歴史学の授業に当てはまるのですが、自分が海外の大学院で通用するのかの良い試金石になるからです。

あまりこういうことを書くと良くないのでしょうが、僕は海外の大学院に出願しています。合格率が19パーセントなだけにあまり楽観視はできませんが、いずれにせよ僕は博士号を日本でとるつもりは毛頭ありません。

海外の大学院では、授業1つ当たりの課題がかなり重たいと聞いています。もちろん僕が出願しているところは一流大学ではないため、課題の量も一流大学のそれと比べると少ないかもしれません。

ただし、日本にいる段階から海外大の基準で課される課題に自分がどれだけ通用するのか、もしくは通用しないのかを確かめておきたかったのです。そう、試金石があっても良いと考えていたのです。

そこでイェール大学卒の先生が受け持つ歴史学の授業をとることに決めました。イェール大学というば世界クラスの名門です。この先生が当たり前のように出してくる課題をこなすことができれば、自分が海外の大学院で通用する可能性は高そうです。逆に彼が出す課題をこなせないようでは暗雲が立ち込めているも同然です。

そんなわけで、今期はなかなか修羅場になりそうですが、滝に打たれに行く(=修行しに行く)ようなイメージでこなしていきたいと思います。

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カテゴリー: Hiroaki

作成者: hiroaki

高校3年の時、模試で英語の成績が全国平均を下回っていた。そのせいか、英語の先生に「寺岡君、英語頑張っている感じなのに(笑)」と言われたこともある。 しかし、なんやかんや多読を6000万語くらい積んだら、ほとんどどんな英語文献にも対処できるようになった。(努力ってすごい) ゆえに、英語文献が読めないという人は全員努力不足ということなので、そういう人たちには、とことん冷たい。(努力を怠ると、それが正直に結果に出る) 今は、Fate Grand Order にはまってしまっていて、FGO 関連の記事が多い。